2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

十二侯 雷乃ち声を発す(かみなりすなわちこえをはっす)

ビバルディの「四季」の中の春はとても有名ですが、 小鳥の囀りや泉のせせらぎの軽やかな調べの後に やがて不穏な嵐の予兆が始まり、雷鳴がとどろきます。 ソネットには「雷鳴が春の到来を告げる」とありますので、 嵐の洗礼を受けなければ、春が訪れないと…

十一侯 桜始めて開く

桜ほど待ち焦がれられる花はないと思いますが、桜の季節が嫌いだと言っていた人 がいました。 散るのが哀しいということらしいのですが、私も桜には悲しい思い出があるので 素直に花見に出かける気がしません。 それでも素晴らしい桜の樹に出会った時はやは…

十候 雀始めて巣くう ( すずめはじめてすくう )

私はクリスチャンではありませんが、鳥を見るたびに 「空の鳥は蒔かず、刈らず、蔵に収めず、それでも神はこれを養っておられる。」 という聖書の一節を思い出します。 いいなあ、お前達はなんの心配もなくて、、と、つい思ってしまいがちですが、 自由に飛…

九侯 菜虫蝶となる

蝶がひらひらと飛んでいる光景はもう少し先になりますが、 早咲きの菜の花はもう咲いているようです。 蝶と言えば、子供の頃捕虫網を振り回して、 キャベツ畑のモンシロチョウを追いかけた日々を思い出します。 捕まえた時の嬉しさは、蝶を籠に入れてしばら…

八侯 桃始笑(ももはじめてさく)

雛祭の頃にはちやほやされていた桃の花も、 雛飾りを片付ける頃には花屋の店先から姿を消すことが多いですね。 今ひとつ容姿が垢抜けないということでしょうか。 梅、桃、桜を三姉妹に例えるなら、凛として気高い姉と 華やかで美しい桜の妹にはさまれて、ち…

七侯 巣籠もりの虫戸を開く

啓蟄と聞けば、いよいよ春が来たという響きがあります。 土の中の虫も蛇も蛙も皆出て来てお日様にあたっているイメージ でも油断は禁物です。京都や滋賀では比良八荒という冷たい北風が吹かないと 暖かい春が来ないといわれています。 比良と言えば、琵琶湖…