五十四候 楓蔦黄ばむ(もみじつたきばむ)

色付き始めた街路樹に秋の深まりを感じる季節ですね。
京都の山のほうではもっと紅葉が進んでいるのでしょう。
所用のついでにふと思い立って、鷹峯の光悦寺を訪ねると
気の早い楓が数本、真っ赤に紅葉していました。
とはいえ、まだシーズン前なので訪れる人も少なく、
眺めの良い高台の縁台に座って、鷹峯、鷲ヶ峰などの山を
眺めていると、心持ちがとても晴れやかになりました。

自分を木の葉に例えてみれば、若葉の日々は夢の様に過ぎ去り
今は落ち葉となる前のどの辺りかと、ふと思います。
人生の最後に、照り輝く美しい紅葉となって、あっさり散れれば
いいのですが、いつまでもしがみ付いている薄汚れた葉っぱとなる
かもしれません。

夏の猛暑や台風が樹にダメージを与えてさえいなければ、今年の
紅葉はとても美しく色付くのではという予想も出ています。
これからの数週間が楽しみです。


光悦寺