四十五侯 玄鳥去る(つばめさる)

京都の南、宇治川のほとりに観月橋という風流な地名があります。
今は車の渋滞名所となっていますが、昔は月見の名所だったのかも
しれません。
数年前にここでお月見の会に参加した時、丸いお月様を眺めながら
宇治川の堤をそぞろ歩き、その後美味しい伏見のお酒を頂いたのも
懐かしい思い出です。
その宇治川の岸辺にはヨシの群落があって、夏の終わりには驚く程
の大群のツバメの塒となります。
ここに集まるのは、その年生まれの若鳥がほとんどらしく、成鳥は
一足早く南に帰ってしまうという事らしいですが、8月の中頃にこ
のヨシ原を訪れると、ツバメの大群が見られるというので探鳥会も
催されています。
長い旅路の途中には鷹などに狙われるものも多いことでしょう。
どれ程の割合のツバメが無事に再び帰って来るのでしょうか。



宇治川のヨシ原 観月橋付近