三十二侯 蓮始めて開く

泥から出でて、泥の様な世の中のダークサイドにも染まらず、
気高く咲く花の例えとして、仏教では特別な意味のある花ですね。
実際のところは、仏典での蓮は睡蓮をさしているとも聞きます。
そうすると仏様を飾る蓮の花の荘厳もイメージが少しだけ変わって
きます。
とはいえ蓮の花は、本当にこの世のものとも思えない美しさです。
大賀蓮と呼ばれる蓮は弥生時代の種子から発芽していますが、
以前に、花好きの友人からもらった蓮の種は残念ながら
結局発芽しませんでした。
京都で言えば、平等院の池の底から出てきた江戸時代の蓮の花が
今も長い時を経て咲いているそうです。
ちなみに蓮で有名な三室戸寺では7月の中頃、蓮の葉にお酒を注いで
飲む行事があります。
葉から茎の中の管を通ってくるお酒はどんなお味でしょうか。


左京区 大蓮寺