二十一侯 竹の子生ず

筍なんてもうとっくに竹になっている季節なのに、この七十二侯は少し納得
できません。
まあ、孟宗竹はもう筍の旬は過ぎてしまいましたが、これから出てくる真竹
の筍はほっそりスマートでさっと茹でてすぐに食べられるので重宝します。
ちなみに自宅の近くに竹林があって、毎年掘り立ての筍をくださいます。
しかもゆでる時のヌカとトウガラシまで添えて。
竹林は傘をさして通れるくらいに間引いて手入れをしないとダメだと聞いた
ことがありますが、次々と出てくる筍を掘る作業も大変です。
新緑の美しい季節は「竹の秋」という季語の時でもあります。
少し黄葉になった竹が、緑の中にそこだけ季節が進んだような錯覚を覚えます。


筍 土佐光信