十四侯 鴻雁かえる (こうがんかえる)

雁が北に帰る頃ということらしいのですが、残念ながら京都では雁と呼ばれるヒシクイ
やマガンを私は見たことがありません。
昔、京都の南部にあった巨椋池で雁を歌った古歌があったと思いますが、昔は飛来し
ていたのでしょうか。
琵琶湖の北では3月の始め頃には冬鳥は帰り始めるようです。
ちなみに同志社大学の近くにある相国寺塔頭の中の瑞春院というお寺は「雁の寺」
と呼ばれています。
今は拝観中止となっていますが、衝立や襖に雁の絵が描かれているとのこと。
この寺は作家の水上勉が幼少期に小僧に出された禅寺で、映画化された「雁の寺」
という小説はもちろんフィクションですが、当時見聞きした禅寺の堕落した様子をもと
に書かれたということです。



相国寺塔頭 瑞春院