十三侯 玄鳥至る(つばめいたる)

今年初めてツバメを見たのは確か3月の始めの頃、賀茂川と高野川が合流する出町柳
辺りだったと思います。
バスの窓から川面を数羽のツバメが飛び交っているのを見て、はるばる京都まで飛んで
来てくれた事と春が来た事を実感出来て、しみじみとした気持ちになりました。
ツバメと言えば、子供の頃読んだオスカーワイルドの「幸福な王子」を思い出します。
王子の銅像の願いを街に届けるために南の国に帰りそびれてしまい、寒さの中で死んで
しまうツバメが可哀想で、天国に昇ったという結末にも、死んでしまったらお終いだと、
クリスチャンではない日本の子供は思ったものでした。
ちなみに暖かい所では越冬するツバメも中にはいるそうで、京都でもたまに見かける
らしいです。


下鴨神社糺の森を望む出町柳付近