二十九侯 菖蒲花咲く

アヤメもカキツバタも咲き終わって、今咲いているのは花菖蒲。
この仲間では華やかで花色も多いので、あちこちで沢山植えられています。
個人的にはゴージャスな花菖蒲よりも凛としたカキツバタが好きなのですが、
京都では天然記念物となっている太田神社の紫のカキツバタと、同じく天然記念物と
なっている深泥池の白いカキツバタが自然の姿で見ることが出来ます。
ちなみに北山の山中の村に杜若(かきつばた)さんというお家があって、お話を聞く
機会があったのですが、そこのお庭には名前のとおりにカキツバタが咲いていて、
噂を聞きつけた人が無断でお庭に入ってしまうことがあるとのこと。
風流なお家に無粋な観光客は残念です。一般の人にはない悩みですね。
もうひとつ、菖蒲といえば端午の節句に菖蒲湯に入れるショウブもありますが、
こちらは花といっても、サトイモ科の地味な花です。
よく花屋さんで売っているカラーの花の真ん中の棒みたいな芯だけのようなものを
想像して頂くとぴったりかも。
七十二侯ではひょっとしてこちらのことを言っているのでしょうか。


花菖蒲 京都府立植物園